武術家の新部健太郎さん主催の太極拳レッスンを受けてみた。
動機は、心と身体を整える助けになれば、という武術よりは健康方面の理由。それと、演奏のヒントもつかみたかった。
太極拳のレッスン、面白かったです
実際に受けてみると、イメージと違うことがたくさんあって面白かった。
ゆっくり動く、くらいのイメージしかなかったが、実際には厳密な型がしっかりとあった。それに、基本の姿勢を安定してとるために、準備運動に筋トレ要素も含まれていた。身体のさまざまな部位に意識を向けつつ、肋骨を上げる筋肉や腰の筋肉などを鍛える訓練。日常生活で良い姿勢をとる、また無理なく身体を使うのに役立つとのこと。
結構ハードな準備運動を終えた後に、太極拳の基本の動きをなぞった。なるほど確かに、鍛えた筋肉がないときれいに決められない動きだ。
初回レッスンだけでも盛りだくさんだった。参加できるときにする形でOKとのことなので、余裕のあるときにまた受講したい。
太極拳とアレクサンダー・テクニークの類似点
太極拳とアレクサンダー・テクニークに似ている点がいくつかある。アレクサンダー・テクニークとは、ざっくりいうと身体を自然に使うための意識に着目するメソッド。楽器演奏にも役立つため、音大などでも教えられている。
たとえば、腕に対する意識。腕の筋肉は、背中や鎖骨あたりともつながっている。太極拳では、それを意識して型を実践する。一方アレクサンダー・テクニークにも、たとえば楽器を持つ際に、背中も含めて意識すると良いという話がある。
他に、太極拳の基本の型で、膝を軽く曲げる(膝関節をゆるめる)姿勢がある。それとほとんど同じポーズが、アレクサンダー・テクニークにもある。
両者はルーツがまったく違うのに、共通点があって面白い。身体の使い方はある程度普遍的なのか、それともアレクサンダー・テクニークの考え方に太極拳を取り入れたのか。
身体への意識は演奏にも役立つ
太極拳レッスンの受講をきっかけに、アレクサンダー・テクニークについてもう一度勉強し始めた。そして、ある仮説を演奏に取り入れてみたら大成功。詳細は秘密。
経験が大事
太極拳のレッスンを受けて、身体への意識を見直すきっかけになったし、回り回って演奏にもプラスになった。経験してみるのは大事だな。